2013/03/01

3月の事務所便り

就活生・内定学生・若手社員 それぞれの思い

 
◆就活生は企業に何を聞きたいのか?
 人材採用コンサルティング会社(株式会社ジョブウェブ)が、就職活動を行っている大学生(263名)を対象に昨年12月に実施した「2014年度卒学生・就職活動動向調査」によると、「会社説明会で聞きたいこと」の上位3つは次の通りでした。

(1)他社との違い(77.6%)
(2)会社の雰囲気・社風(71.9%)
(3)仕事内容(68.8%)

また、「会社説明会のプログラムにあったら良いと思うもの」という質問に対する回答の上位3つは次の通りでした。

(1)社員との交流会(76.8%)
(2)社内見学(54.8%)
(3)内定者との交流会(49.0%)

 ◆「愛社精神」はあるか?
 株式会社マイナビの総合情報サイト(マイナビニュース)が、内定を獲得した2013年4月入社の学生(329人)と、入社2~5年目の若手社会人(484人)を対象に昨年下半期に実施した「仕事に関する意識調査」によると、「愛社精神がある」と回答した内定学生は78.4%(前年比10.6ポイント減)、若手社会人は43.0%(同2.1ポイント増)との結果が出ました。

内定を受けて、入社後に「愛社精神」が薄らいでいく方が多いようです。

 ◆企業側の考えは?
 上記の結果に対して、新卒学生(新入社員)を受け入れる会社側の考えはどのようなものでしょうか。
 経済同友会が、会員企業を対象に昨年9~10月に実施した「企業の採用と教育に関するアンケート調査」では、新卒者を採用する際の選考方法として重視するのは「面接」、ビジネスの基本能力として最も重視するのは「熱意・意欲」との回答が最多でした。
 また、アルー株式会社が、新入社員(2012年4月入社)の業務を指導する「OJTトレーナー」(300名)を対象に昨年12月に実施した意識調査によると、「新入社員が配属された際に最低限できていて欲しいことで、現状なかなか身についていないこと」との問いについて、回答数の第1位は「自分で考えて行動できる」、第2位は「挨拶ができる」との結果でした。

 
添乗員の派遣を受けている旅行会社は
労働組合法上の「使用者」に該当するか?

 ◆旅行会社が派遣添乗員の団交申入れを拒否
 旅行会社A社の派遣添乗員Bが、A社に対して労働時間管理(管理を行っていなかった)に関して団体交渉を申し入れたところ、A社側がこれを拒否したため、B側が「不当労働行為である」と主張して救済を求めていた事件について、昨年、中央労働委員会により、会社側の主張を棄却する判断が下されました(2012年11月29日)。

 ◆事件の概要
 A社は旅行事業に関し、労働者派遣法に基づいて、派遣会社から添乗員Bの派遣を受けていましたが、Bが所属する労働組合本部および支部組合がA社側の労働時間管理等について団体交渉を申し入れたところ、A社側がこれを拒否したことについて、「不当労働行為である」として、救済を申し立てました。
 初審(東京都労働委員会)では、団体交渉事項のうち、A社側が労働時間管理に関する議題に応じなかったことは不当労働行為に該当すると判断し、A社側に対して「誠実団交応諾」および「文書交付」を命じたところ、A社側は、これを不服として再審査を申し立てました。
 そしてこの度、会社側の再審査の申立ては棄却されたのです。

 ◆「形式」ではなく「実態」をみて判断
 再審査の申立てに対し、中央労働委員会は、「労働者派遣法第44条のみなし規定によって派遣事業主が責任を課せられている事項の措置を行っておらず、かつ労働時間を含む就業諸条件について雇用主と同視できる程度の支配力を有している」として、会社側を労働組合法第7条の「使用者」に当たるとの判断を下しました。
 形式的には「派遣先」と「派遣労働者」の関係であっても、実態として「使用者」と「労働者」の関係にある場合にはそのように判断される場合もあるため、注意が必要です。

 
印紙税がかからない「でんさい」がスタート

 ◆「でんさい」とは?
 2008年12月に施行された「電子記録債権法」により、事業者の資金調達等の円滑化を図るため、手形に替わる新たな決済手段として電子記録債権を電子債権記録機関の記録原簿に電子記録することで発生・譲渡できるようにした、新しい決済手段です。
 全国銀行協会が設立し、全銀行が参加する電子債権記録機関「でんさいネット」が2月18日よりサービスを開始することから、注目を集めています。

 ◆「でんさい」制度を創設した目的
 以前から、事業者が売掛債権などを指名債権や手形の形で譲渡することによる資金調達のための取引は行われていましたが、「債権の存在や帰属を確認するためのコストがかかる」、「二重譲渡のリスクがある」、「人的抗弁の対抗を受けるリスクがある」、「流動性に乏しい」などの問題点がありました。
 他方、手形については、「盗難・紛失のリスクや発行・管理・運搬のそれぞれにコストがかかる」、「印紙税の負担がある」などの問題がありました。
 そこで、こうした問題を解決するものとして、また、事業者の資金調達の多様化・円滑化につなげるものとして電子記録債権「でんさい」の制度が創設されたのです。

 ◆利用するメリットは?
 従来の手形の場合、発行・管理・運搬にコストがかかるだけでなく、紛失リスク等の問題もありましたが、電子記録債権はペーパーレスのためこうしたリスクがなく、印紙税が課税されないことも、手形発行企業・受取り企業双方にとっての大きなメリットとして挙げられます。
 また、電子記録債権を発生・譲渡させるには、必ず電子債権記録期間の記録原簿に記録を発生させることが必要となることから、債権の存在の確認や帰属の確認が容易にでき、二重譲渡のリスクもありません。
 さらに、手形割引のように金融機関に譲渡して現金化したり、あるいは回し手形のように二次納入企業に譲渡してその支払いに充てたりすることができるほか、いくらでも分割できるというメリットもあるため、これまで資金調達に充てにくかった債権を活用できるようになるといった効果も期待されています。


2013年度の各種保険料額・保険料率が決まりました

 ◆国民年金の保険料額
 2月5日に発出された告示(平成25年厚労告第18号)により、平成25年度の保険料額は、前年度より60円引き上げられ、15,040円になります。
 これは、15,820円(国年法87条の3に定められた、平成25年度の法定の保険料額)に0.951(平成25年度の保険料改定率)を掛けて算出された額です。
 なお、保険料を前納した場合には、毎月納付するよりも割り引かれた額での納付となります。それぞれ次の額となりますが、納付方法により割引率が異なりますので注意が必要です。

(1)1年間の保険料を前納
   ・176,700円(3,780円の割引き)…口座振替
    ・177.280円(3,200円の割引き)…現金納付またはクレジットカード納付
(2)6カ月間の保険料を前納
    ・89,210円(1,030円の割引き)…口座振替
   ・89,510円(730円の割引き)…現金納付またはクレジットカード納付
(3)1カ月間の保険料を早期納付(その月の保険料をその月末に納付)
     
・14,990円(50円の割引き)…口座振替
 なお、1カ月間の保険料を現金で早期納付した場合、またクレジットカードで毎月納付する場合には割引の適用はありません。

 ◆協会けんぽの都道府県単位保険料率
 2月6日に告示(平成25年厚労告第19号・第20号)が発出され、平成25年度の協会けんぽの都道府県単位保険料率については、据置きとされることとなりました。

 
◆雇用保険料率
 昨年12月19日に告示(平成24年厚労告第588号)が発出され、平成24年度の料率を据え置き、一般の事業で1.35%、農林水産・清酒製造の事業で1.55%、建設の事業で1.65%となりました。

 ◆厚生年金保険の保険料率
 今年8月分(9月納付分)までの保険料率は、一般16.766%、船員・坑内員17.192%となっていますが、9月分(10月納付分)からは、一般17.12%、船員・坑内員17.44%となります。


労災保険給付の振込先として「ゆうちょ銀行」の口座が利用可能に

 ◆2月12日からゆうちょ銀行もOK
 これまで、労災保険給付の振込先としてゆうちょ銀行の口座を利用できるのは、労災年金のみでした。
 この取扱いが変わり、平成25年2月12日以降、次の給付についても、ゆうちょ銀行の口座を指定できるようになりました。

(1)療養(補償)給付たる療養の費用(「検査に要した費用」は除く)
(2)休業(補償)給付
(3)介護(補償)給付
(4)アフターケア通院費
(5)障害(補償)一時金
(6)遺族(補償)一時金
(7)障害(補償)年金前払一時金
(8)障害(補償)年金差額一時金
(9)遺族(補償)年金前払一時金
(10)特別遺族一時金
(11)葬祭料(葬祭給付)
(12)定額の特別支給金
(13)未支給金

 ◆厚労省ホームページから書式をダウンロード
 上記の給付等の請求に使用する書式については、厚生労働省ホームページからダウンロードすることができます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken06/

 ◆若年層での労災事故の増加
 近年の傾向では、熟練技術者の減少から、若年層や経験の浅い労働者の深刻な労災事故が増加していると言われています。
 新規採用者への安全衛生指導とあわせて労災保険や社会保険の説明もしてあげると、社員も安心して力を発揮できることでしょう。


「現物給与」の価額の取扱いが変更に

 ◆適用価額は、原則「勤務地」が基準
 報酬、賞与または賃金が、金銭・通貨以外のもので支払われる場合(現物給与)に、その現物給与がいくらに相当するかは、その地方の時価により、厚生労働大臣が定めることとされています。
 従来、現物給与の価額の算出にあたっては、原則として「適用事業所の所在地」が属する都道府県の価額が適用されていました。本社および支店等を合わせて1つの適用事業所とされている適用事業所は、支店等に勤務する被保険者についても、本社の所在地が属する都道府県の現物給与の価額が適用されてきました。

 ◆取扱いの変更は4月1日から
 この取扱いが、平成25年4月1日から変更されます。
 現物給与の価額が生活実態に即した価額となるように変更されることとなり、「被保険者の勤務地」が所在する都道府県の現物給与の価額を適用することが原則となります。

 ◆具体的には?
 具体的には次の通りです。

(1)原則
 現物給与の価額の適用にあたっては、被保険者の勤務地(被保険者が常時勤務する場所)が所在する都道府県の現物給与の価額を適用することを原則とする。
(2)派遣労働者
 派遣元事業所において社会保険の適用を受けるが、派遣元と派遣先の事業所が所在する都道府県が異なる場合は、派遣元事業所が所在する都道府県の現物給与の価額を適用する。
(3)在籍出向、在宅勤務等
 在籍出向、在宅勤務等により適用事業所以外の場所で常時勤務する者については、適用事業所と常時勤務する場所が所在する都道府県が異なる場合は、その者の勤務地ではなく、その者が使用される事業所が所在する都道府県の現物給与の価額を適用する。
(4)トラックの運転手や船員等
 トラックの運転手や船員等の常時勤務する場所の特定が困難な者については、その者が使用される事業所が所在する都道府県(船員については当該船員が乗り組む船舶の船舶所有者の住所が属する都道府県)の現物給与の価額を適用する。

自社の社員で該当する可能性がある場合には、注意が必要です。


今どきの「飲みニケーション」の実態は?

◆職場の飲み会は「仕事の延長線上」?
 株式会社エルネットが、同社が運営するオンラインストレージサービス(宅ふぁいる便)のユーザーを対象に実施した「職場の飲み会に対するアンケート」によると、職場の飲み会がどのような場であるのかを聞いた質問では、「やや仕事の延長線上の場」との回答が39.0%、「やや仕事を離れた息抜きの場」が35.2%、「仕事の延長線上の場」が17.1%、「仕事を離れた息抜きの場」が8.8%となったそうです。

「仕事の延長線上」であると考えている人が若干多い結果です。

 ◆飲み会頻度は月1、平均費用3,000~4,000円
 「職場の仲間と飲みに行く頻度は?」の質問に対しては、「不定期」との回答が多数を占め(62.2%)、次いで「月に1回」(15.4%)、「月に2-3回」(13.1%)、「月に4回以上」(7.6%)と続いています。
 また、職場の仲間との飲み会の1回当たり平均費用は?」との質問に対する回答では、多い順に「3,000~4,000円」(39.7%)、「2,000~3,000円」(27.1%)、「4,000~5,000円」(21.4%)、「5,000円以上」(7.6%)、「2,000円未満」(4.3%)となりました。

◆飲み会で感じる不快なことは?
 「飲みニケーション」が叫ばれて久しいですが、転職サイト「マイナビ」を運営する株式会社「マイナビ」が行ったアンケートによると、「だから職場の飲み会は行きたくない!」と思ってしまう瞬間について、次のような回答が挙がっています。

【男性】
(1)上司の説教が始まる(20.4%)
(2)飲み会の時間が長い(18.7%)
(3)会費が高い(16.2%)

【女性】
(1)会費が高い(23.6%)
(2)お酌をさせられる(22.3%)
(3)飲み会の時間が長い(19.2%)

飲み会の場で不快に感じる方もいるようですが、飲み会が職場での人間関係に与える好影響も小さくないかもしれません。


2013年における中小企業の経営環境・施策について

 ◆経営環境に最も影響のありそうな要因は「国の政策変化」
 学校法人産業能率大学が中小企業の経営者を対象に実施した「2013年の経営環境認識や経営方針・施策」に関する調査(従業員数6~300人の企業経営者645人が対象)によると、「今年の経営活動に影響のありそうな要因」についての回答(上位3つ)は、次の通りとなりました

(1)国の政策の変化(55.0%)
(2)需要の不足(37.5%)
(3)国際情勢の悪化(35.3%)

政権交代による政策変化を気に留めている経営者が相当程度いるようです。

 ◆人材不足への懸念が強まる
 また、同調査では、経営環境に影響のありそうな要因として、「人材の不足」(28.4%)が5位に挙がっています。
 採用活動に関する質問においても、来春(2014年4月)入社の新卒採用活動を「予定あり」とする回答が24.8%、今年の中途採用活動について「予定あり」とする回答が58.3%となるなど、採用意欲が増加傾向にあることなどから、企業の人手不足への懸念が現れてきているといえます。

◆2013年の経営施策1位は「利益率向上」
 2013年に取り組みたいことを尋ねたところ、「利益率の向上」が39.1%と最も高く、次に「営業力の強化」(37.1%)、「市場のシェアの拡大」(35.0%)、「顧客満足度の向上」(31.8%)が続いています。
 その他、「従業員の教育・育成」(22.8%)についても、ここ数年では増加傾向にあるようです。

 

◆事業承継計画を策定している企業はやや増加
 事業承継については、半数超が「考えている」、約35%が「考えていない」と回答し、「自分の代で廃業にしたい」がおよそ9%となりました。
 承継方法としては「親族に承継したい」が42.8%、「親族以外の従業員・役人に承継したい」が32.2%となり、親族に譲渡したいと回答した人の割合は2年前の調査より若干低下したようです。


「退職強要」の有無に関する調査結果について

 ◆調査はなぜ、どのように行われたか?
 大手企業に「追い出し部屋」と呼ばれる部署が次々とできている問題については、先月の事務所便りでも取り上げましたが、厚生労働省は「退職強要の有無等に関する調査」を実施し、その内容を1月29日に公表しました。
 この調査は、製造業大手企業などで上記のような部署が存在し、転職を勧めたり、退職を迫ったりするケースがあるとの報道を受け、同省の職員が実態を把握するために、報道された企業に対して直接聴き取る方法で行われました。

 ◆「追い出し部屋」の業務内容と状況
 聞き取り調査によると、業務量の減少に伴い、一定の従業員を集め、それまでの業務とは異なる業務をさせている部署の存在が確認されました。
 具体的には、他社に外注していた業務を内製化し、取引先から請け負った社外の業務と一緒に従事させている部署や、技術の進歩やデジタル化で縮小される業務に従事していた社員を集め、新たな業務に就かせるための研修を行う専門の部署などがあったようです。
 実際の業務の状況についてみると、業務量が比較的少ないため労働者が部屋で待機することがある日があるものの、稼働率を上げるよう努めており待機者はわずかであるとする企業や、それまで配属されていた部署よりも軽易な場合があるとする企業がありました。

 ◆厚生労働省の対応
 今回の調査において、厚生労働省は「明らかに違法な退職強要を行っている企業は確認されなかった」としています。
 ただし、調査対象となった企業に対し、「経営状況が悪化したためにやむなく労働条件の変更や雇用調整を行わなくてはならない場合であっても、法令や労使間で定めたルールを遵守することはもちろん、事前に十分な話し合いを行うことは、労使間の紛争を防止するために必要である」と指摘しています。
 また、「厳しい経営環境の下での労務管理のポイント」と題したパンフレットを用い、退職強要や解雇などに関する裁判例の内容等を改めて示し、啓発指導を行ったようです。

 ◆今後、追い出し部屋はなくなるか?
 今回の調査を踏まえ、同省は、今後も大規模な雇用調整事案等を把握した場合には、各都道府県労働局等において機動的に啓発活動に取り組んでいくとしています。
 また、産業雇用安定センターが行う出向・移籍のあっせんサービスの活用や、企業自身による再就職援助の要請、ハローワークによる関係機関と連携した再就職支援を行うことなどを掲げ、「追い出し部屋」については、今後も調査を進めていくようです。


「改正高年法」施行目前! 定昇など賃金制度の動向

 ◆活発化する賃金をめぐる動き
 平成25年の春闘がスタートし、ローソンが2013年度から20代後半~40代の社員の年収を平均3%(平均約15万円)引き上げることを発表したり、先頃行われた政府と経済3団体トップとの会談で、安倍首相から、デフレ脱却に向けて業績が改善した企業から賃金を引き上げるよう要請が出たり、賃金をめぐる動きが活発化しています。

 ◆約4割の企業では定期昇給を導入していない
 公益財団法人日本生産性本部が2012年10月~11月にかけて実施した「第13回日本的雇用・人事の変容に関する調査」によると、年齢や勤続年数に応じた定昇がある賃金カーブの設計となっている企業は過半数(55.2%)を占めているものの、「定期昇給はない」という企業も約4割(39.6%)となったことがわかりました。
 定昇制度の導入率を過去の調査と比較すると、2000年が87.3%、2004年が62.2%となっており、徐々に導入率は低下しています。

 ◆定昇を導入している企業の約半数が見直しを検討
 定昇制度がある企業での今後の定昇制度の取扱いについては、「現状のまま」が42.4%となった一方で、「定期昇給によって上がる水準を抑制したい」が25.9%、「一定年齢までは定昇はやむを得ないが、もう少し早めの年齢で止めたい」が21.2%となり、合計で47.1%は見直しを考えていることがわかりました。
 企業規模が5,000人以上になると「現状のまま」という企業は12.5%まで減少し、「定期昇給によって上がる水準を抑制したい」が37.5%、「一定年齢までは定昇はやむを得ないがもう少し早めの年齢で止めたい」が25.0%で、合計62.5%となり、さらにその傾向が強まっていることがわかります。

 ◆年齢・勤続給を導入する企業は減少  
 基本給に採り入れられている賃金体系を見ると、管理職層では、役割や職責あるいは職務の価値を反映させる「役割・職務給」の導入率が79.2%と高く、職務遂行能力の高さを反映させる「職能給」の導入率はついては、やや下がって65.6%となっています。また、年齢や勤続年数を反映させる「年齢・勤続給」については、22.7%となっています。
 非管理職層についても同様の傾向がみられますが、どちらに関しても言えることは、「年齢・勤続給」は、調査開始から下がり続けているということです。
 4月からの「改正高年齢者雇用安定法」の施行による65歳までの雇用義務化に伴い、再雇用者の賃金の賃金水準を引き下げることを検討する企業が増えることも予想され、賃金をめぐる動きはますます目まぐるしくなりそうです。

2013/02/18

2月の事務所便り


厚生労働省がメンタルヘルス従業員の職場復帰支援を強化へ

 ◆40歳代、10~20歳代の「心の病」が増加
 日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所が、昨年6月から8月にかけて実施した「メンタルヘルスの取り組みに関する企業アンケート調査」(上場企業が対象)の結果によると、「最近3年間における心の病」が「増加傾向」であると回答した企業は37.6%で、「横ばい」と回答した企業は51.4%だったそうです。

また、「心の病」を抱える従業員の年齢層は、30歳代の割合が前回調査の58.2%から34.9%に減少しましたが、40歳代では22.3%から36.2%に増加、10~20歳代でも13.9%から18.8%に増加しています。

 ◆重要な「職場復帰支援」の取組み
 メンタルヘルス対策として特に重要なのは「職場復帰(復職)支援」だと言われています。しかし、中小企業においては人的・経済的な余裕がなく、メンタルヘルスが原因で休職した従業員の職場復帰を支援することにまで手がまわらないのが現状です。
 そんな中、厚生労働省では、中小企業における職場復帰支援を強化する方針を打ち出しました。
 うつ病など心の病で休職した従業員が職場復帰する際に必要となる企業によるケアや労務管理などについて例示したプログラムモデルを、企業規模や業種別に応じて作成するもので、2013年度予算の概算要求に関連する事業費を盛り込んだと発表しました。

 ◆メンタルヘルス対策に対する国の姿勢
 また、昨年12月に厚生労働省の労働政策審議会が建議した「今後の職場における安全衛生対策について」にも、「職場における受動喫煙防止対策の抜本的強化」などのほか、「職場におけるメンタルヘルス対策の推進」も盛り込まれました。その主な内容は次の通りです。

(1)管理職に対する教育
(2)職場のメンタルヘルス対策に関する情報提供の充実
(3)不調者に適切に対応できる産業保健スタッフの養成・活用
(4)配置転換等のストレスが高まる時期における取組みの強化
(5)うつ病等による休業者の職場復帰のための支援の実施

国としても、まだまだメンタルヘルス対策に力を入れていく姿勢がうかがえます。


「改正高年齢者雇用安定法」に企業はどう対応するか?

 ◆経団連による調査結果
 改正高年齢者雇用安定法の施行が今年4月1日に迫っています。他社ではどのように対応しようと考えているのかが気になるところでしょう。
 ここでは、日本経済団体連合会(経団連)から発表(昨年10月)された「2012年 人事・労務に関するトップ・マネジメント調査」の結果をご紹介します。

 ◆法改正で必要となる対応は?
 上記アンケートにおける「高年齢者雇用安定法の改正に伴い必要となる対応」(複数回答)との質問に対する回答結果(上位10位)は、次の通りとなっています。

(1)高齢従業員の貢献度を定期的に評価し処遇へ反映する
(2)スキルを活用できる業務に限りがあるため提供可能な社内業務に従事させる
(3)半日勤務や週2~3日勤務による高齢従業員のワークシェアを実施する
(4)高齢従業員の処遇(賃金など)を引き下げる
(5)若手とペアを組んで仕事をさせ後進の育成・技能伝承の機会を設ける
(6)60歳到達前・到達時に社外への再就職を支援する
(7)60歳到達前・到達時のグループ企業への出向・転籍機会を増やす
(8)新規採用数を抑制する
(9)60歳到達前の従業員の処遇を引き下げる
(10)従来アウトソーシングしていた業務を内製化したうえで従事させる

 ◆賃金をどのように設定するか?
 上記(9)に関連した具体的な動きとして、NTTグループでは、現役世代(40~50代)を中心に賃金額を抑制して、60歳以降の賃金原資を確保するという方針を示していますが、20歳代の従業員を中心に反対意見が多い一方、60歳代では賛成意見が多いとのことです。
 「現役世代の賃金」、「60歳以降の賃金」をどのように設定するかは、各企業のフトコロ事情により大きく異なりますが、これからの大きな課題と言えるでしょう。


「緊急経済対策」に盛り込まれた企業向け支援措置の内容

 ◆具体的な内容は?
 低迷する景気の底上げのための「緊急経済対策」の内容が1月の閣議決定で明らかになり、企業向けの措置として、企業規模にかかわらず新規に雇用を増やした場合にかかる費用の一定割合について、法人税額から差し引く仕組みが創設されるとのことです(2~3年間の時限措置とされる見込み)。
 この「費用」には、新規の雇入れだけでなく、既存の従業員に対する賃上げ等に要する費用も含まれることとなっています。
 また、研究開発費用や設備投資費用の一定割合についても、減税対象とされています。

 ◆気になる今後の動向
 制度の詳細は、1月下旬にもまとめられる予定の「税制改正大綱」において決定され、通常国会に提出された後、審議されることとなります。
 なお、厚生労働省は、平成25年度税制改正における要望として、雇用促進税制の拡充を挙げていましたが、年間の新規採用者を5人以上(中小企業は2人以上)増やし、かつ雇用者数を10%以上増加させた企業に対し、増やした人数1人当たり20万円の税額控除を認める仕組みについて、1人当たり40万円に拡大する方向で検討されています。

 ◆その他の支援措置
 同じく2013年度以降の措置として、「中小企業金融円滑化法」(いわゆる「モラトリアム法」)が、2013年3月31日に期限切れとなり、貸し剥がし等の加速が懸念されていることを受け、金融庁は、全国の財務局に融資に関する苦情相談の専用窓口を設け、また、中小企業が求める融資条件の変更に金融機関がどれだけ応じたかを開示するよう求めることとしました。
 さらに、金融機関の健全性を検査する指針「金融検査マニュアル」に融資条件変更にできるだけ応じることを明記し、金融機関が正当な理由なく条件変更を拒否しないよう指導することとしています。
 また、厚生労働省では、2012年度補正予算案に「若者・子育て支援」として2,200億円を盛り込み、失業中の若年者等を雇い入れ、職業訓練を実施した企業に月15万円(最長2年間)を支給することを検討しています。
 新規採用等を検討している企業においては、こうした動きに注目し、採用と費用の発生のタイミングを検討する必要があるでしょう。

 
「中高年従業員の戦略的活用」に向けた研修・再教育の実施

 ◆悩みの種は「モチベーションの低下」
 高年齢者雇用安定法の改正等により60歳以降も働く人が増えています。企業においても、業種や職種によっては、「中高年者を積極的に活用していきたい」と考えているところもるようです。
 ところが、こうした企業に共通する悩みがあることが、研修会社等が実施した調査により、わかっています(エム・アイ・アソシエイツ株式会社実施アンケート等)。
 その悩みとは、「モチベーションの低下」です。現役世代においても、昇進の可能性がなくなったり、役職定年制により肩書きがなくなったりした後にはモチベーションが下がる傾向にあることがわかっていますが、継続雇用後は、手取り賃金が少なくなったり、担当する業務が変更になったりすることから、一層モチベーションが低下してしまう傾向にあるようです。

 ◆どのような研修メニューが有効か?
 継続雇用後のモチベーションの維持・向上には、次のような流れで研修を実施すると効果的なようです。

(1)継続雇用後の環境の変化を受け止め、自らのものの見方や考え方の転換を促す
(2)これまでの自分を振り返り、強みを再確認することで自信を持ってもらう
(3)理想の将来を実現するために効果的な選択は何かを考えてもらう
(4)これから会社でどのようなことに取り組んでいくかを決めてもらう

研修スタイルとしては、いわゆる「座学」で一方的に講義するスタイルよりも、ゲームやグループディスカッションを交えた、五感に訴えるスタイルのほうが効果的なようです。

 ◆今後必要なことは?
 これまで、企業が行う研修費用の多くは、新入社員研修や幹部候補育成研修等に充てられており、中高年者活用のための研修を実施しているところは少数にとどまっています。
 しかしながら、継続雇用や再雇用により中高年者を雇用し続けるとなれば、企業はそれに見合う労務提供を受けるためにも、モチベーションの維持・向上を図りながら、中高年者に求める技能・能力を具体的に示し、自社に貢献する従業員となってもらうことを求めていく必要があるでしょう。

 
「社員の健康管理」に関する取組みがますます加速

 ◆健診を受診しない社員とその上司はボーナス減額!
 コンビニエンスストア大手のローソンが発表した、健康診断に関する新制度が話題になっています。健康診断を受けない社員に対し、会社は3回程度、受診するよう促し、それでも受診しない社員についてボーナスの15%、その上司についても10%を減額するという制度です。
 かなりのインパクトがある制度ですが、同社では、健康診断受診率が約83%にとどまっていることから、健康で長く勤めてもらうために、あえてこうした制度を導入することにしたそうです。もちろん、会社の医療費負担の軽減にもつながるでしょう。
 社員の健康管理に関する取組みが、ますます進んでいるようです。

 ◆安全配慮義務違反による高額な賠償金
 社員が健康診断を受診しないことは、「安全配慮義務違反」による会社のリスク要因となります。また、受診していなかった社員の健康状態が関係した労災事故等が発生し、社員が死亡してしまったような場合には、裁判となり、相当高額な賠償金の支払いが会社に命じられる可能性があります。賠償額が1億円を超える判例もめずらしくありません。
 民間の賠償保険もありますが、様々なリスクやコストを考えると、結局は日頃の労務管理をしっかり行うことが最も合理的な選択なのです。

 ◆就業規則等は整備していますか?
 後々のトラブルを予防するためには、「社員は健康診断を受診しなければならないこと」や「会社が受診を命じることができること」を、就業規則に規定しておくことはもちろんですが、受診しない社員に対する指導や懲戒については書面で残しておくことが重要です。
 また、既往歴や持病があったり、診断の結果、異常が認められたりした社員については、労働時間の管理や業務の見直しを行うことも重要です。
 過労死につながりやすい、脳・心臓疾患の最大の発症要因となっている、「血圧」「血糖値」「コレステロール値」「肥満」は,定期健康診断等の結果から、ある程度発症リスクを事前に把握することが可能です。
 春先に健康診断を行う会社が多いですが、今年はぜひこうした観点から健康管理について考えてみましょう。

 
「追い出し部屋」(退職強要)問題と退職勧奨の注意点

 ◆「追い出し部屋」問題の帰趨は如何に?
 社員から「追い出し部屋」などと呼ばれる部署の設置が相次いでいるとの報道が、一部でなされ、厚生労働省が実態調査に乗り出すことになりました。違法な退職強要につながるおそれがあり、企業からの聞き取りを中心に調査を行うようです。
 調査の中身は、どの程度の数の企業で設置され、どんな仕事を命じているのかについて把握し、退職強要について注意を促すとのことです。
 また、調査の際に「賃金未払い」や「解雇手続」に関する違反が見つかれば、併せて是正指導がなされるそうです。

 ◆「退職勧奨」と「退職強要」の違い
 会社が、社員の自由意思による退職を勧めるのが「退職勧奨」であり、これ自体は、会社と社員間の労働契約について社員の自由意思による解約を会社から申し出るもので、法的な規制はありません。
 しかし、あまりに執拗に行ったり、詐欺・脅迫などにより行ったりすれば、違法な「退職強要」とみなされてしまいます。実際に、そうした裁判例も多々あり、損害賠償のリスクや雇用契約の解消が無効とされるリスクがあります。
 今回の追い出し部屋問題では、企業側としては「新たな技能を身につけたりして、他部署の応援や再配置の役に立つように」との意図からそうした部署を設置しているとしていますが、社員側は「社内失業者を退職に追い込むのが狙い」と反発しています。

 ◆退職勧奨実施時の注意点
 退職勧奨は解雇規制の厳しい日本においてはよく用いられる方法ですが、実際に退職勧奨を行う場合は、前述のように裁判となるリスクがあります。
 裁判とならないためには、退職勧奨の行い方に注意が必要です。退職勧奨の実施回数・場所・時間、社員に伝えるべき事項とその伝え方、退職届の受理方法、必要となる書類の作成などに注意して、適切に行わなければなりません。
 もっとも、退職勧奨を行う以前に、問題のある社員に対する日頃の注意・指導や労務管理のあり方のほうが重要であり、仮に裁判等になった際にも会社の有利に働くものであることは知っておいていただきたいものです。


心臓病?脳卒中?腰痛?うつ病? 苦しみが大きい病気は何か

◆心臓病がトップ、うつ病も上昇
 世界保健機関(WHO)や東京大学などの国際研究グループが2010年に実施した調査(7機関で2007年から世界187カ国で実施)によると、「世界の人々が死亡や長期の闘病で苦しむ原因」のトップが、心筋梗塞などの心臓病であることがわかりました。
 脳卒中やうつ病も20年前の調査に比べて順位が上昇しています。感染症などでの死亡は減った一方で、途上国でも慢性疾患や精神疾患が増えているようです。

 ◆20年前から増加した項目
 上記の調査では、苦しみの大きさを表す独自の指標を、闘病機関や死亡した年齢などから計算し比較しています。
 20年前の調査と比較すると、心臓病が4位→1位、脳卒中が5位→3位となり、慢性疾患の患者が世界的に増えていることがうかがえます。
 他には、腰痛が11位→6位、交通事故が12位→10位、エイズが33位→5位と上昇しています。経済成長や生活スタイルの変化によって、世界の疾病構造は激変しているようです。

 ◆うつ病患者の世界的増加
 WHOは2012年の発表で、「世界で少なくとも3億5,000万人が精神疾患であるうつ病の患者とみられる」との統計を発表しています。また、毎年100万人近く発生している自殺者のうち、うつ病患者の占める割合はその過半数に上ると推定してされています。
 精神疾患の患者は、ストレスの多い先進国だけでなく発展途上国でも目立ってきているようです。
 また、WHOはうつ病の原因には体調の悪化も関係しており、女性10人のうち1~2人が出産後にうつ状態になっていると指摘しています。
 企業でも精神疾患を抱える従業員の増加が見られますが、世界的にも精神疾患の患者は増加傾向にあるようです。

 
「職場のパワハラ」の実態と予防・解決に向けた取組み

 ◆厚労省が初めて職場のパワハラに関する実態調査を実施
 厚生労働省が委託事業(事業委託先:東京海上日動リスクコンサルティング株式会社)により国として初めて「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」を実施し、その結果が公表されました。
 この調査は、「企業調査」と「従業員調査」からなり、「企業調査」は従業員30人以上の企業4,580社から、「従業員調査」は企業・団体に勤務する20~64歳の男女9,000名からの回答(2012年7月~9月にアンケート調査実施)を基に取りまとめられたものです。

◆パワハラが発生している職場の特徴
 企業調査における結果では、パワハラに関する相談がある職場に共通する特徴として、次の項目が挙げられています。

・上司と部下のコミュニケーションが少ない職場(51.1%)
・正社員や正社員以外など様々な立場の従業員が一緒に働いている職場(21.9%)
・残業が多い/休みが取り難い職場(19.9%)
・失敗が許されない/失敗への許容度が低い職場(19.8%)

従業員調査においても、これと同様の傾向が示されています。

 ◆パワハラの予防・解決のための企業の取組み
 パワハラの予防・解決に向けた取組みとして実施率が高かったのは、上位から「管理職向けの講演や研修」(取組み実施企業の64.0%)、「就業規則などの社内規定に盛り込む」(同57.1%)、「ポスター、リーフレット等啓発資料の配付、掲示」(同40.7%)でした。
 これらの効果についてですが、「講演や研修」など直接従業員に働きかける取組みは効果の実感が高い一方で、「就業規則に盛り込む」といった事項では相対的に低くなる傾向が見られます。
 企業規模によっても対応可能な方法に違いが見られますが、パワハラ対策には、職場環境の改善、従業員の理解促進、社内規定の整備、研修実施など、複合的な取組みが必要になってくるものと思われます。

 
近年増加している「ベランダ喫煙」のトラブル

 ◆「ベランダでの喫煙は違法」階下住民に賠償命令
 先日、いわゆる「ベランダ喫煙」に関するトラブルについて、非常に興味深い判決が下されました。
 マンションのベランダからの受動喫煙が原因で体調が悪化したとして、住人(70代女性)が階下の60代男性を相手に損害賠償(150万円)を求める訴訟を起こし、名古屋地裁は、受忍限度を超えており違法だと判断して女性の精神的損害を認め、男性に5万円の支払いを命じました。

◆双方の主張内容
 判決によると、女性は5階、男性はすぐ下の4階に居住し、男性は家族がいるときは外(ベランダ)でたばこを吸う習慣でした。
 一方、女性にはぜんそくの持病があり、下から流れてくるたばこの煙をストレスに感じ、帯状疱疹を発症したため、扇風機や空気清浄器を付けるなどの対策を講じたり、手紙や電話で喫煙をやめるよう男性に求めたりしましたが、応じてもらえなかったようです。
 男性側は、「女性の体調悪化と煙の因果関係は認められないこと」、「マンションの規則でベランダでの喫煙は禁じられていないこと」、「たばこを吸いながら景色を眺める楽しさや私生活の自由があること」などを挙げ、違法性はないと反論していました。

◆判決の内容
 判決は昨年12月13日付で確定しており、川に面した景色の良さから、女性がたばこの煙を防ぐため「日常的に窓を閉め切るような環境ではない」とし、他の居住者に著しい不利益を与えながら防止策をとらないことは不法行為に当たると認めました。
 原告側の弁護士は「受動喫煙を訴えた訴訟で和解例はあるが、原告が勝訴するのは極めて珍しい」と述べています。

◆肩身の狭い喫煙者
 喫煙問題に詳しい弁護士によると、ここ数年で「ベランダ喫煙」に関する苦情の相談が非常に増えており、換気扇で煙を外に出すことも含め、「マンションの自宅からたばこの煙を出してはいけない時代になっている」としています。
 先日、星野リゾートの採用ページに「喫煙者は採用しない」旨が掲載され、大きな話題になりましたが、今回の訴訟の結果からも喫煙者はますます肩身の狭い思いを強いられそうです。

 
出産後も働く女性が増えています

◆出産後も仕事を続ける女性の割合
 第1子を出産した後も仕事を続ける母親は4割を超えたこと、また、育児休業を取得する母親も9割を超えたことが、厚生労働省が発表した「2010年生まれの子供に関する継続調査」で明らかになりました。

◆第1子出産半年後の母親の就業状況
 同省によれば、子供が第1子である母親のうち、パートなども含めて出産1年前に仕事をしていた人は78.8%で、そのうち、出産半年後の時点で仕事をしていた人は45.7%(育児休業中含む)に上ったそうです。
 2001年生まれの子供を対象にした9年前の調査では、第1子出産から半年後に仕事をしていた母親は32.2%でしたので、かなり増えていることがわかります。
 また、出産半年後にフルタイム(常勤)の仕事をしている母親で、育児休業を取得している割合は93.5%(取得済みや予定含む)となり、こちらも前回調査の80.2%を上回っています。

◆2人に1人が出産を機に仕事を辞めている
 一方、第1子の出産を機に仕事を辞めた人の割合は54.1%(前回調査時67.4%)で、2人に1人が出産を機に仕事を辞めていたことがわかりました。
 フルタイムで働いていた母親が仕事を辞めた理由としては、「育児に専念したいため」が 40.7%と最多で、「仕事を続けたかったが両立が難しい」(35.3%)。「解雇・退職勧奨された」(10.5%)と続いています。

◆厚労省による分析
 厚生労働省では、出産後も働く女性が増えたことについて、「育児休業制度の対象がパート社員や派遣社員の一部に拡大したことや短時間勤務制度が企業に浸透したことが要因である」と分析するとともに、「希望する人が働きながら子育てできる環境作りをさらに進めたい」としています。